歯科界へのメッセージ

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コムネット会員情報誌「Together」に掲載している、弊社社長・菊池恩恵によるコラム「TRIANGLE」です。

「患者さんの満足」「独自性」で特化

新時代を切り拓くNew Wave

●ISO 9001 取得「世界基準」で格付け

 「歯科ビッグバン」を迎え、今後どのような医院経営を築いてゆくのか、個々のドクターの様々な試みが始まっています。ISO 9001取得の取り組みもそのひとつ。ISO9000番台はISO(国際標準化機構)が1987年に決めた、製品の設計からアフターサービスまでの品質管理責任・品質保証に関わる国際規格です。歯科界でも本年3月(大阪・個人)、5月(東京・医療法人)に続いて8月、東京・新宿の河津寛先生(50)が「先端歯科医療協同組合」というスタイルで、18医院が同時にISO9001を取得し注目を集めています(会員情報誌・Together 2000年10月号「歯科ニューウェーブ」掲載)。
 ISO9001の目的は、「顧客満足」の実現に向けて、業務の円滑化とミスを防ぐための、責任と手順を明確にする医院システムを構築ことにあります。個人で取得する場合、医院の「品質」の方針を定め、1年にわたる期間と500万円を超える費用を投入することは、決して楽な選択でも安い投資でもありません。またISOで保証する品質は、取得医院が「最低限保証するレベル」であり、「一流」か否かの基準ではありません。(歯科医師等国家資格の有資格者の業務は一般的な手順書から除外されています。)
 しかし、ISO取得は日本でもあらゆる業種で急速に進んでおり、患者さんにとっては、ISO医院が、一定の世界基準を満たす「安心できる歯科医院」としての評価になり、今後重要な「選択の基準」としての意味を持つことは明らかです。「黒船」を迎え撃つ、日本の新しいグローバルスタンダードの潮流です。

●ITで一般歯科医院FA矯正をサポート

 FA(ファンクショナル アプライアンス=機能的矯正装置)を活用して、予防・抑制矯正を精力的にすすめている東京・日野市の岩附勝先生(50)が、この度株式会社クオリアを設立。ITを活用したニュービジネスとして、レントゲンデジタル化、矯正装置作成、会員指導サービスの本格的な展開を始めました。
 岩附先生は、15年前から機能的矯正に取り組み、全国の一般歯科医にも呼びかけて、これまでに約200名のドクターを指導しています。機能的矯正は、健全な口腔の発育をめざし、幼少期(3歳〜12歳)を対象に、子どもの顎骨と顔面の発達を予測し、好ましい方向への成長をめざし促進、抑制する方法。手術不要、可撤式矯正装置を用い、患者さんの苦痛や時間的、経済的リスクを軽減できる矯正として、世界的な評価を受けています。ドイツのドクター・ビムラーのもとには、FA矯正治療40年の症例が保存されているといいます。2次元のレントゲンから3次元画像を作り、診断、患者さんへの説明から、画像による矯正装置の制作までカバーし、会員への指導・セミナーも行うという業務内容です。
 何よりも「患者さんの満足」と「生き残り発展する歯科医院への飛躍」をめざしています。「機能的矯正は一般歯科による矯正ですから他医院への明確な『優位性』になるはずです。」と岩附先生。ITインフラ整備をにらみながらスケールメリットを生むネットワーク構想も展望しています。

  OCAなど、外国資本による歯科医院系列化も進むなかで、ポイントを絞り早期に優位性を構築する医院の健闘が目立ちます。ドクターの先見性と、何よりも行動力。「21世紀に飛躍する」という気概を胸に挑戦しています。新世紀まであと80日、会員の皆様も、それぞれの得意分野でぜひ特化してください。
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